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条件が緩和される社内融資利用時の住宅ローン控除とその注意点 [家づくりの税金]

平成29年度の予算案や税制改正が議論されています。

住宅・不動産税制については比較的地味目なものが多い印象ですが、
それでもいくつか改正が検討されています。

その一つが、社内融資利用の際の住宅ローン控除の適用要件


最近は民間金融機関の住宅ローンの低金利化が進んでいるものの、
企業によっては好条件の社内融資もあり、
先日は固定金利タイプで0.75%という破格なお話しもありました。

ただ、そのような好条件だと引っかかるのが、住宅ローン控除。

現行制度では、「使用者又は事業主団体から、
使用人としての地位に基づく無利子又は1%未満の利率による借入金等」は
住宅ローン控除の対象外となっているのです。

ですので、前述の条件だと、せっかく借り入れをしても
住宅ローン控除を利用できないのです。

社内融資制度を持っている企業の会社員であれば、
所得も相応に高い方が多いでしょうから、
住宅ローン控除を利用できないというのはもったいない話です。


それが、平成29年度の税制改正大綱では、
「給与所得者等が使用者等から使用人である地位に基づいて貸付けを
 受けた住宅借入金等のうち、住宅借入金等を有する場合の個人住民
 税額の特別控除の控除額に係る特例の対象とならない住宅借入金等
 に係る利率を0.2%未満(現行1%未満)に引き下げる
とされています。

さらに「上記の改正は、平成29年1月1日以降に居住用家屋を自己の
居住の用に供する場合について適用する」とありますので、
無事に成立すれば、今年の1月1日に遡って適用される見込みです。

社内融資利用者にとっては福音ですね!


ただ、社内融資を利用して住宅ローン控除の適用を受ける場合、
一般の民間住宅ローンにはない注意点があります。

それは土地と建物のどちらに社内融資を充てるかということ。

支払いの仕方によっては、
住宅ローン控除が利用できない可能性があるのです。


なぜ、そのようなことが起こるのか?

社内融資利用時に住宅ローン控除を利用するためには、
前述の金利(現行で1%以上)以外に、
「その借入金の貸付けをした者又はその敷地の譲渡の対価に係る
 債権を有する者のそれらの債権を担保するために新築住宅を
 目的とする抵当権の設定がされたこと
との要件があるのです。

社内融資では「無担保」、すなわち土地や建物に抵当権を
付けなくて済むケースが多く、それが借入者にとっても有利なことなのですが、
その場合、住宅ローン控除の対象にならなくなってしまうのです。


ただし、「給与所得者の使用者に対する住宅の新築や取得の対価、
その住宅と一括して取得したその住宅の敷地の取得の対価又は
増改築等に要する費用に係る債務」との記載もあります。

これは、建売住宅やマンション、中古住宅など、
土地と建物をまとめて購入する場合は、
社内融資に抵当権が付いていなくても良いということになります。


では、どういう時に注意が必要なのか?
というと、それは土地を購入して注文住宅を建てる時

下図のように、土地の購入時に社内融資を利用し、
その社内融資に抵当権が付かないと住宅ローン控除の対象外となります。

社内融資_不可-1.jpg


下図のように、土地を社内融資で購入後、
建物の費用も社内融資で支払った場合でも、無担保であれば
土地の分の社内融資は住宅ローン控除の対象外となります。
(建物分の社内融資は住宅ローン控除の対象)

社内融資_不可-2.jpg


ですので、社内融資を利用して土地購入+注文住宅の場合、
土地の支払いは自己資金、もしくは民間の住宅ローンを利用し、
建物の支払いに社内融資を充てる等の必要があるという訳です。

社内融資_可.jpg

(民間の住宅ローンは土地代だけではおりませんので、
 建物の支払いは社内融資と民間ローンの併用になります)


税制改正でより使いやすくなる社内融資ですが、
こんな点にもご注意ください。

なお、ここでご紹介したのはあくまで概要であり、
他にも適用要件があります。

制度の詳細や実際に適用できるかどうかは、
税務署もしくは税理士にご確認下さい。



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長期優良住宅で税制優遇を受けたいなら、ここに注意! [家づくりの税金]

本日は4組のご相談がありましたが、
その中で長期優良住宅のお話しが出ました。


FP的には、長期優良住宅の認定を取ることで、
様々な減税措置が拡充されるなどのメリットがあります。

代表的なのは住宅ローン減税

年間控除額が40万円のところ、
10万円アップの50万円になるといったところですが、
他にも下記のようにいろいろあります。

 ・現金で住宅取得した際の所得税控除(投資型減税)の適用
 ・地域型住宅グリーン化事業の補助金
 ・登録免許税の軽減税率の拡充
 ・不動産取得税の課税標準からの控除額拡充
 ・固定資産税の軽減期間の延長

また、下記も長期優良住宅の認定で適用されます。
(長期優良住宅以外でも、一定の条件で適用可能)

 ・フラット35Sの金利優遇
 ・現金で住宅取得した際のすまい給付金(50歳以上)


このような多くのメリットがある長期優良住宅ですが、
意外な注意点があります。

それは、住宅会社によって
長期優良住宅に対するスタンスが違うということ。


長期優良住宅の認定をを受けるためには、
建物の設計が一定の基準を満たす必要があります。

大手ハウスメーカーは長期優良住宅仕様が標準になっていますが、
地場の工務店や建築家の建てる建物はそうではありません。

中にはハウスメーカーのように
長期優良住宅を標準仕様にしている工務店もありますが、
逆に長期優良住宅に消極的な工務店も少なからずあります。

ですので、長期優良住宅を希望する際は、まず
「長期優良住宅を希望しますが、御社は対応可能ですか?」
と住宅会社に聞く必要があります。


ただ、たいがいの住宅会社は
「ご希望なら、長期優良住宅も対応可能です」
と言うハズ。

そこで続けてこう聞いて下さい。
「御社の長期優良住宅の実績はどれくらいありますか?」

こう聞いたとき、
「半分以上が長期優良住宅です」
といった答えが返ってくれば問題ありません。


でも、
「長期優良住宅はコストもかかるので、
 メリットはあまりまりませんよ」
といった答えが返ってくるようなら・・・

その住宅会社は長期優良住宅に対して消極的、
もしくは否定的な可能性があります。

そういう住宅会社で建てると長期優良住宅を建てると、
かなりコストが上がったり、打合せをしているうちに
長期優良住宅を建てない方向に誘導されることも・・・

長期優良住宅を建てたい方は、ご注意を!



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住宅取得資金の贈与税非課税の特例の注意点(4) 中古購入+リフォームの補足 [家づくりの税金]

これまで3回にわたってご紹介してきた、
住宅取得資金の贈与税非課税制度の注意点
今回で最終回です。

     ▼▼これまでの記事は下記▼▼
 0.金額や贈与日だけでない 改正された住宅資金の贈与税特例にご注意!(12/18)
 1.いろいろある改正後の注意点(1/11)
 2.複数年に分けての贈与も対象に(1/12)
 3.中古購入+リフォームがおトク!(1/13)

          * * *

まずは、税務署発行の「住宅取得等資金の贈与税の非課税のあらまし」
2ページ目の非課税限度額に関する注意書きをご覧下さい。

『なお、平成28年10月1日以降に住宅用の家屋の新築等に係る契約
 を締結して新非課税制度の適用を受ける場合の受贈者ごとの非課税
 限度額は、上記1及び2の表の金額のうちいずれか多い金額となり
 ます』

▼▼受贈者ごとの非課税限度額(上記あらましP2より)▼▼
160111_贈与税-1.jpg


これはどういうことかというと、この資料だけを読んでも分かりません。

その答えは、財務省から発行されている資料
「平成27年度税制改正の解説」に書いてありました。

それは「同一年中に一般住宅の購入とその住宅を良質な住宅になるよう
増改築した場合」、つまり、前回同様中古購入+リフォームのケース等です。


前回ご紹介したのは、下図の1のように
今年の9月30日までに中古住宅の売買契約を締結し、
今年10月1日以降にリフォームの契約をした場合。

この場合は、上記の表1と2の非課税枠がダブルで適用されます。

160115_贈与税.jpg


それに対して、今回ご紹介しているケースは、
図の2のように、売買契約とリフォームの契約を両方とも
今年の10月1日以降に締結した場合。

この場合は、契約日の要件を満たさないので、
ダブルでの適用はされません。


ただ、売主が個人の場合は消費税が非課税のため、
贈与税の非課税枠は上記の表1が適用され、
700万円(省エネ等住宅で1200万円)となります。

と同時に、リフォーム工事については
工事が平成29年3月31日までに完了しなければ
消費税率が10%になるため、非課税枠は表の2が適用されます。

つまり、消費税率が上がった分、非課税枠も
2500万(省エネ等住宅で3000万円)に拡充されます。

そこで表の1と2、どちらの非課税枠が適用されるかというと、
「いずれか多い金額」という訳なのです。


ということは、平成28年に中古住宅の売買契約を締結した場合、
一般住宅であれば非課税枠700万円のところ、
リフォームで省エネ等住宅にすれば一挙に3000万円になります!

中古住宅を購入しておおがかりなリフォームを検討中で、
かなりまとまった贈与を期待できる人には、嬉しい話ですよね。


ただし、中古住宅の売買契約からリフォーム工事の契約までに
時間がかかってしまい、契約年がずれてしまった場合は、図の3のように
先に契約した中古住宅売買の契約年の非課税枠が適用されてしまいます。

もし、リフォームを行って非課税枠を拡充したいなら、
売買契約を行った年内にリフォームの契約も行うようにして下さい。

          * * *

・・・以上で、4回(昨年の記事も入れれば5回)にわたってご紹介した
住宅取得資金の贈与税非課税の特例の解説を終わらせていただきます。


ご覧の通り、非課税枠が拡大したうえ柔軟性も上がり、
家を建てる人にとっては、より有利になりました。

ただ、その分制度が複雑で分かりにくさも増したため、
制度を使いこなすには相応の知識も必要となっています。
(国の資料がもう少し分かりやすければ・・・)

今回の解説がご参考になれば幸いです。


なお、繰り返しになりますが、ここでご説明した内容は
財務省や国税庁の資料、税務署職員のお話をもとに
草野が解釈したもので、国の正式な見解ではありません。

万一誤りがあっても草野は責任を負いかねますので、特例を受ける際は
くれぐれもご自身で税務署などにご確認いただくようにお願いします。

また、もし内容の誤り等にお気づきになりましたら、
コメント欄等でお知らせいただけますと幸いです。




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住宅取得資金の贈与税非課税の特例の注意点(3) 中古購入+リフォームがおトク! [家づくりの税金]

前回に引き続き、昨年改正された
住宅取得資金の贈与税非課税制度の注意点をご紹介します。

     ▼▼これまでの記事は下記▼▼
 0.金額や贈与日だけでない 改正された住宅資金の贈与税特例にご注意!(12/18)
 1.いろいろある改正後の注意点(1/11)
 2.複数年に分けての贈与も対象に(1/12)

          * * *

まずは、税務署発行の「住宅取得等資金の贈与税の非課税のあらまし」
2ページ目に記載されている、非課税限度額に関する注意書きをご覧下さい。

『ただし、上記2の表における非課税限度額は、平成28年9月30日
 までに住宅用の家屋の新築等に係る契約を締結し、既に新非課税制
 度の適用を受けて贈与税が非課税となった金額がある場合でも、そ
 の金額を控除する必要はありません』

▼▼受贈者ごとの非課税限度額(上記あらましP2より)▼▼
160111_贈与税-1.jpg



この文章は、どういうケースを想定しているのか?
抽象的でイマイチ分かりません。

もともと今回の改正で、平成31年6月30日までなら、
いつ・何回贈与を受けても定められた限度額いっぱいまで
非課税枠が適用されるようになりました。

ですので、本来、一度贈与を受けたことがある場合は、
「その金額を控除した残額が非課税限度額」になるハズ。

が、ここで書かれているのは、一定の条件を満たした場合に
「控除しなくて構わない」という例外規定なのです。


それは、どのような条件の場合か。

これは今年(平成28年)9月30日までに
売買や工事などの契約をした場合、となります。

この日付というのは、消費税10%増税の経過措置として
設定されている、消費税率8%が適用される
注文住宅の工事請負契約締結の期限と同じ日。

つまり、消費税増税の駆け込み需要を抑えるための、
優遇施策という訳ですね。


では、どのような優遇なのか。

それは、いったん上記表1の非課税の特例を受けても、
消費税10%での売買や工事請負契約を行った場合、
再度上記表2の非課税の特例を受けられるというもの。

つまりダブルで優遇を受けられるということ。

ということは、非課税枠が最大で
1500万円+3000万円の計4500万円になるのです。


スゴイ大盤振る舞いですが、
実際にどのようなケースが当てはまるのか?

例えば、消費税8%で家を買ったものの、
消費税が10%に上がってから再度家を購入して
住み替えるケースが想定できます。

・・・って、そんなケースは滅多にないでしょう。


で、現実的なのが、中古住宅の購入+リフォームの場合。

下図の1のように、今年の9月30日までに中古住宅の売買契約を行い、
引渡し後にリフォームをする。これなら十分あり得ます。

160113_贈与税.jpg

その場合の非課税枠は、最大で
1200万+3000万の計4200万円となります。
(中古住宅が省エネ等住宅に該当する場合)

まさに大盤振る舞い!
国の中古住宅流通活性化の施策がこんなところにも表れています。


ただ、注意点が。

リフォーム工事の契約を今年10月1日以降に行っても、
リフォーム工事の消費税率が10%にならないと、
図の2のようにダブルでは非課税が適用されません。

ですので、リフォーム工事の完了が消費税増税後の
平成29年4月1日以降になるようにお気をつけ下さい。


ということで、中古住宅の購入+リフォームをお考えで、
かつ数千万円規模の贈与を見込める方にとっては、
今年の9月30日までの購入がおトク!というお話でした。

          * * *

・・・続きは次回とさせていただきます。

なお、ここでご説明した内容は
財務省や国税庁の資料、税務署職員のお話をもとに
草野が解釈したもので、国の正式な見解ではありません。

万一誤りがあっても草野は責任を負いかねますので、
特例を受ける際は、ご自身で税務署などにご確認下さいませ。



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住宅取得資金の贈与税非課税の特例の注意点(2) 複数年に分けての贈与も対象に [家づくりの税金]

前回に続き、昨年改正された
住宅取得資金の贈与税非課税制度の注意点をご紹介します。

その前に、この制度の基本を知りたい方は、
以前ご紹介したコチラの記事をご参照ください。

          * * *

まずは、税務署で配布されている
「住宅取得等資金の贈与税の非課税のあらまし」※原本はコチラ(国税庁のHP)
の2ページ目に記載されている、非課税限度額に関する次の注意書き。

『既に新非課税制度の適用を受けて贈与税が非課税となった金額があ
 る場合には、その金額を控除した残額が非課税限度額になります』


これは何を意味するのか?

それは、一度非課税の適用を受けても、その非課税分を差し引いて
再度非課税の適用を受けることが出来る、ということ。

つまり、「複数年にわたる贈与も対象」になるということです。


改正前の非課税枠は、「贈与年」で決まりました。

非課税となるのはその1年間に贈与された資金に限られ、
かつ一度贈与の非課税の適用を受けたら、
再度受けることが出来ませんでした。

そのため、複数年にわたって贈与を受けても、
1年分の贈与しか非課税の対象になりませんでした。


対して改正後の非課税枠は、
「工事や売買契約の締結日」で決まります。

そのため、平成31年6月30日までなら、いつ・何回贈与を受けても
定められた限度額いっぱいまで非課税枠が適用されます。

例えば、平成28年の9月末までに工事請負契約を締結した場合。

下図の通り、平成28年と29年の2か年に分けて
700万円(省エネ等住宅は1200万円)の非課税限度額まで
贈与を受けることが可能なのです。

160112_贈与税.jpg

これで、親の資金的な都合(定期預金の満期など)で
一度に贈与できない時でも、非課税の適用を受けやすくなりました。


図では2つのパターンを挙げましたが、売買代金の支払いの都合上
一般的には1のケースとなるでしょう。

今年売買契約を締結し、今年贈与を受けた場合、
来年3月15日までに建物の引渡しを受け、入居することになります。

ということは、残金の支払いの関係から、
来年の贈与も3月15日までに受けることになるからです。

建売住宅や中古住宅の場合は1のケースになるでしょう。


注文住宅の場合は、2のケースもあり得ます。

今年工事請負契約を締結し、今年贈与を受けた場合、
建物は来年3月15日に上棟していれば大丈夫。

そうすると、3月15日以降に贈与を受けて、
完成時の残金支払いに充てることも可能だからです。


ちなみに、昨年贈与を受けた人でも、非課税枠に余裕があれば
今年再度贈与を受けることができます。

すでに昨年贈与を受けている人も
一度親御さんと相談してもよいかもしれません。


なお、前述の通り、贈与を受けた翌年には確定申告が必要です。

もし2年に分けて贈与を受けた場合は、
それぞれ(2回)申告する必要があります。

もし申告を1回しかしないと、申告しなかった1回分は
非課税の適用を受けられなくなるのでご注意下さい。


また、現行制度では複数年に分けた贈与が非課税の対象になりましたので、
平成25年以前に非課税の特例を利用していて、再度贈与を受けた場合でも
非課税の対象になるかというと、なりません。

平成25年以前の制度はあくまで別モノであり、
そもそも平成25年以前の制度の適用を受けた人は、
現行制度の特例を受けることが出来ないからです。

          * * *

・・・続きは次回とさせていただきます。

なお、ここでご説明した内容は
財務省や国税庁の資料、税務署職員のお話をもとに
草野が解釈したもので、国の正式な見解ではありません。

万一誤りがあっても草野は責任を負いかねますので、
特例を受ける際は、ご自身で税務署などにご確認下さいませ。




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住宅取得資金の贈与税非課税の特例 改正後の注意点(1) [家づくりの税金]

新年も10日が過ぎました。
これから年度末に向けて、確定申告の時期になります。

住宅を取得した人は、税制優遇の種類によっては
要件を満たしていても確定申告しないと優遇を受けられません。

住宅ローン減税や住宅取得資金の贈与税非課税の特例など、
確定申告を忘れないようにして下さい。


そのうち、住宅取得資金の贈与税非課税の特例は、
昨年、制度がかなり変わりました。

が、どのように変わったのかが、
国税庁や財務省の資料を見ても分かりづらくなっています。

例えば、税務署で配布されている
「住宅取得等資金の贈与税の非課税のあらまし」※原本はコチラ(国税庁HP)
には、非課税限度額に関する注として、次のような記載があります。

「受贈者ごとの非課税限度額は、新築等をする住宅用の家屋の種類ごとに、
 受贈者が最初に新非課税制度の適用を受けようとする住宅用の家屋の新築
 等に係る契約の締結日に応じた金額となります」

ここまでは問題ありません。

以前にもご説明しましたが、工事や売買契約を締結した日によって、
非課税限度額が決まるということです。

来年4月1日の消費税率10%増税による駈込み需要や反動減を抑えるために、
今年10月から来年9月末までの非課税枠が特に手厚くなっています。
詳しくは以前の記事をご覧ください


問題は、その次です。

 1)既に新非課税制度の適用を受けて贈与税が非課税となった金額があ
  る場合には、その金額を控除した残額が非課税限度額になります。

 2)ただし、上記2の表における非課税限度額は、平成28年9月30日
  までに住宅用の家屋の新築等に係る契約を締結し、既に新非課税制
  度の適用を受けて贈与税が非課税となった金額がある場合でも、そ
  の金額を控除する必要はありません。

 3)なお、平成28年10月1日以降に住宅用の家屋の新築等に係る契約
  を締結して新非課税制度の適用を受ける場合の受贈者ごとの非課税
  限度額は、上記1及び2の表の金額のうちいずれか多い金額となり
  ます。

表の1と2とは、下記です。

160111_贈与税-1.jpg


この表と注意書きを見て、何が書かれているか分かります?

草野は分かったような分からないような・・・?!
そこで、税務署に行って聞いてみました。

が、税務署の職員さんからも、バシッとした回答は出ませんでした。

それでも税務署の職員さんとやり取りしたり、
各種資料を読み返してみて、おおよそ分かりました。

そこで、上記3点について、
次回から3回に分けて解説してみたいと思います。


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金額や贈与日だけでない 改正された住宅資金の贈与税特例にご注意! [家づくりの税金]

2015年もあと少し。今年遣り残したものはありませんか?

今年家を買えた人、いま計画が進行中の人、
まだ全く白紙の人、色々だと思います。

家を買うお金を、親御さんから援助してもらった人、
これからしてもらえそうな人もいることでしょう。

そのような人は、一度今年中に
住宅取得資金の贈与税非課税の特例を確認しておきましょう。


この非課税制度は、家を建てたり購入する際、
親や祖父母からもらったお金について、
一定額まで贈与税が非課税になるというもの。

家を建てる子どもにとって資金計画がラクになるだけでなく、
今年1月に相続税が増税されていますので、相続税対策にもなります。

以前から制度自体はありましたが、
消費税が再来年2017年の4月に10%へ増税されるのに合わせ、
今年5月、非課税枠が拡充される等の制度改正が行われています。

間違った理解をしていると、税制優遇を
受けられなくなることもあるので、注意が必要です。


まず、非課税の限度枠。
下記の表の通り、時期によって金額が変わります。

▼▼住宅取得資金の贈与税の非課税特例 契約締結日別の非課税限度額▼▼
贈与税非課税スケジュール(151220).jpg

少しややこしいのが、住宅取得にかかる消費税率が
10%かそれ以外(5%・8%・無税)によって変わるということ。

住宅取得にあたっては、建物の引渡し時点の消費税率が適用され、
それによって贈与税の非課税枠も変わりますので、
これから家づくりをお考えの方は、引渡し日がいつかに注意しましょう。


また、非課税限度額は時期によっても変わりますが、
ここが今回の改正で大きく変わりました。

以前の制度では「贈与された日」によって決められていましたが、
改正後は売買や工事の「契約を締結した日」となったのです。

つまり、年内に工事や売買の契約を締結しておけば、
贈与が来年になっても非課税枠は変わらないという訳ですが、
少々ややこしいので、図を使ってパターン別にご説明します。

▼▼住宅取得資金の贈与税の非課税特例 非課税限度額の決まり方▼▼
贈与税非課税スケジュール(151220)-2.jpg

まず1番のパターン。

年内に工事(もしくは売買)契約を締結して、
年内に贈与を受けた場合。

この場合は、改正前と同様、翌年3月15日までに
入居(注文住宅の場合は上棟)し、確定申告すれば
非課税枠は1000万(一般住宅)・1500万(省エネ等住宅)となります。


ちなみに、万一、翌年3月15日までに
入居(上棟)できなかったり確定申告をし忘れたら、
2番のパターンのように非課税の対象外となるのでご注意ください。


次が3番のパターン。
年内に工事(請負)契約を締結して、翌年に贈与を受ける場合。

今回の改正で、いつ贈与を受けても
契約した年の非課税枠が適用されますので、
今年の枠(1000万・1500万)が適用されます。


では、3番とは逆に今年贈与を受け、
翌年に工事(請負)契約する4番の場合。

改正前であれば、翌年3月15日までに入居(上棟)し確定申告すれば、
今年の非課税枠(1000万・1500万)が適用されました。

が、今回の改正により非課税枠は来年の700万・1200万となります。

もし、1000万円・1500万円の贈与を受けていたら、
差額分は贈与税の課税対象となってしまいます。

注文住宅では、工期の関係でこういうケースはほとんどないでしょう。

が、建売住宅やマンションなどの完成物件では、
できるだけ贈与を受けたいと、年内に贈与を
受けてしまった人もいるかもしれません。

その場合は、金額によっては贈与資金を返した方が良いかもしれません。


そして、最後の5番のパターン。
今年は何もせず、来年に入って契約・贈与する場合。

これは単純に来年の700万・1200万の非課税枠が適用されます。
忘れずに翌年に確定申告をして下さい。


・・・ということで、家づくりの資金援助を受けるという方、
金額だけでなく契約日や贈与日、入居日をよくご確認下さい。

また、ここで挙げた以外にも様々な要件がありますので、
詳細は税務署や税理士にご確認下さい。



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二世帯住宅でいちばん税制優遇を受ける方法 [家づくりの税金]

昨日はメ~テレ八事ハウジングさんにて、
住まいづくりアカデミーの講師でした。

『親子仲良く、しかもおトク! 二世帯住宅の賢い建て方』
をテーマに、二世帯住宅の間取りの考え方や
税制優遇などを使った有利な建て方をお話ししました。


二世帯住宅は、当然ですが二つの世帯が一緒に家を建てます。

ということは資金を出す人が増える可能性があり、
その分税制優遇の選択肢が増えることになります。

つまり、どの税制優遇を使うかで、
受けられる優遇が大きく変わる可能性があるのです。


二世帯住宅で受けられる税制優遇は、大きく
 1)取得時・・・登録免許税、不動産取得税
 2)取得後・・・固定資産税、都市計画税
 3)相続時・・・相続税の小規模宅地の特例
の3つに分けられます。

これらの税制優遇は、下記の通り
 1)完全分離 or 一部共用
 2)区分登記 or 単独登記・共有登記
かによって適用対象が変わってきます。

▼▼二世帯住宅の形態・登記と税制優遇▼▼
税制優遇一覧表.jpg


ご覧の通り、一番税制優遇を受けられるのは
建物を完全分離の二世帯住宅にして、
登記を単独登記か共有登記にした場合。

こうすると、取得時、取得後、相続時と
全てにおいて税制優遇を受けられる可能性が出るのです。


ただ、税制優遇には建物の面積などの細かい要件があったり、
完全分離の二世帯住宅における税制優遇の取扱いが
管轄する役所よって違うこともあります。

計画検討時に住宅会社とよく打合せを行い、
役所や専門家にもしっかり確認するようにして下さい。



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共通テーマ:住宅

中古住宅だと住宅ローン減税を受けられない? [家づくりの税金]

本日は2組のご相談がありましたが、
うち1組は中古住宅の購入についてのお話でした。

その中で、中古住宅でも住宅ローン減税を受けることができるか?
とのお話しが出ました。


住宅ローン減税というのは、住宅ローンを組んで家を購入した際に、
一定の所得税・住民税が控除される(戻ってくる)という制度。

住宅購入者の負担を減らし、住宅が流通することで
経済を活性化させるという一石二鳥の制度と言えます。

結論から言うと、中古住宅であっても
住宅ローン減税の対象となります。


ただ、本来納めるべき税金を軽減するために、
建物の質や借りる人の所得など、様々な条件を満たす必要があります。

特に、中古住宅の場合に注意する必要があるのが築年数
下記のように、構造によって対象となる築年数が規定されているのです。

 ・木造・非耐火建築物    築20年以内
 ・マンション・耐火建築物  築25年以内

築年数が古い住宅では、耐震性などの性能が低い
ということなのでしょう。

ですので、住宅ローンを使って中古住宅を購入する場合、
その住宅の築年数はよくご確認下さい。


ただ、築年数が古くても、一定の性能があると国に認めてもらえば
住宅ローン減税を受けることが出来るようになり、
その方法は次の通り二つあります。


一つ目は、一定の耐震性があると証明すること。

そのためには耐震診断等を行い「耐震基準適合証明書」を取得するか、
購入後に耐震性を満たすように耐震改修工事を行います。
ただ、築20年以上の木造住宅で
耐震性を一定の基準まで上げようと思うと、
まとまった耐震改修工事が必要となる可能性があります。

その工事費用は下手すると数百万円かかるため、
もともと耐震改修工事をするつもりならともかく、
住宅ローン減税のためだけに耐震改修工事を行うのは、
現実的ではありません。


そんな時に検討したいのが、二つ目の
既存住宅売買瑕疵保険を付保するという方法。

これは、売買された中古住宅に欠陥が見つかったら、
保険金として補修費用等が支払われるというもの。

保険に入る際には建物の検査が義務付けられており、
一定の品質が確認できないと保険に入れないのですが、
この検査には“耐震性”の項目が無いのです。

しかも、検査、及び保険の費用は10数万円程度。
(検査機関によって料金は異なります)

ですので、耐震性が高いとは言えない住宅であっても、
比較的低コストで住宅ローン減税の要件を満たす可能性があるという訳です。


この既存住宅売買瑕疵保険をかけることが出来ると、
住宅ローン減税以外に登録免許税不動産取得税
軽減も受けられるようになります。

まだ新しいので、不動産業者でも知らない人もいますが、
保険に入れたということは、
検査に通るだけの品質が確保された建物とも言えます。

中古住宅を購入する際の不安である、
建物品質についても一定の安心感が得られるという訳です。


ちなみに、いくら耐震性に比べて低コストとは言え、
建物のコンディションによっては保険に入るための
補修が必要になる点にはご留意ください。

既存住宅売買瑕疵保険の検査は
住宅相談センターでも行っていますので、
詳細はお気軽にお問合せ下さい。


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組合せいろいろ?! リフォーム優遇税制 [家づくりの税金]

本日はリフォームのご相談がありました。

その中で税制優遇のお話しをしましたが、
リフォームの税制優遇というのは、なかなか複雑。


これは建築でも同じことが言えます。

ゼロの状態から一つの家を作り上げる新築であれば、
大きさやグレードに差はあれど、どの家でもおおよその工程は同じ

が、リフォームの場合、対象となる個所も違えば、
行うリフォームの中身(程度)も千差万別。

例えば、居室のクロスの張替え程度から、
キッチンや浴室等の設備の入れ替え、
さらには間取りの変更や耐震・断熱改修まで様々。

ですので、リフォームにまつわる優遇制度も
工事の内容等に合わせてメニューが多いのです。

大きく分けると、リフォームの減税制度は
 ・施工内容
 ・資金調達方法
 ・税金の種類
によって、使える制度が変わります。


まず、施工内容は
 ・耐震リフォーム
 ・バリアフリーリフォーム
 ・省エネリフォーム
 ・その他
が挙げられます。

次に、資金調達方法は
 ・自己資金(投資型減税)
   控除期間:1年分、控除額:工事費等の10%(上限あり)
 ・リフォームローン(ローン型減税)
   控除期間:5年分、控除額:年末のローン残高の2%もしくは1%
 ・住宅ローン(住宅ローン減税)
   控除期間:10年分、控除額:年末のローン残高の1%
と、自己資金かローン利用かで
控除期間や控除額が変わってくるのです。

そして、優遇される税金の種類は、
 ・所得税(前述)
 ・固定資産税
   家屋の固定資産税を1もしくは2年度分、1/2~1/3減額
 ・贈与税(消費税率8%の場合)
   平成27年度:1000万円(1500万円)
   平成28年度:700万円(1200万円)
    ( )内は省エネ性又は耐震性を満たした住宅の場合
となります。


これらの減税制度は、複数を併用することもできるのですが、
その組合せのパターンが多岐にわたる上、
下記のように併用できない組み合わせもあるのです。

▼▼リフォーム税制の組合せ▼▼
151023_リフォーム税制(縮小版).jpg
※マンガでわかる住宅リフォームガイドブック(国土交通省)より

実にややこしい!


さらに、各制度には工事の内容だけでなく、
金額や面積、所得など細かな要件があります。

計画しているリフォームでどの優遇制度が利用できるかは、
リフォーム会社や税務署などともよく打合せすることをお勧めします。


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